おいしい魚が食べたい!!!
私は、急に思ったんです。
住んでいるのが海無し県なもんで、他県へ旅行に行った際には美味しいお刺身をいただくのですが、やっぱり全然違いますね
ただ、東日本の地震があって原発問題から、
「お魚も汚染とか大丈夫なのかな??」
と心配になってきたのです。
そこで、「淡水でも海の魚を養殖できれば、安全で新鮮な魚を食べれるのにな…」と思いつき、詳しく調べてみることにしました^^
目次
実は淡水で海魚を養殖させる実験はもう行われていた?
調べてみると、実はもう淡水で海の魚を養殖させる実験を成功させてらっしゃる方がいました!
岡山理科大学 准教授 山本俊政先生という方です。
先生は、
海水に依存しない養殖システム
というのを研究してらっしゃいます。
海から離れた山村地域でも、真水をベースに海水魚を育てられないだろうか…。
という発想から、海水でも淡水でもない、第3の水を作り出した研究者なんです!@0@
素晴らしい!
ぜひ、わが県にもそのシステムを導入したい!!
しかし、なぜ淡水で海魚の養殖が実現できたのでしょうか…。
カリウム、ナトリウムなどから好適環境水
山本先生は、魚の浸透圧調整に関わるナトリウム、カリウム、カルシウムの3つの成分に着目し、その最適な濃度を特定されました。
この3成分のわずかな濃度の電解質を淡水に加えるだけの、世界一安い“海水”なのです。
「好適環境水」と名付けているこの水を使った養殖の研究が進んでいるそうです。
拠点は岡山市の丘陵地にある同大学「生命動物教育センター」。
海水にはおよそ60の成分が含まれているそうですが、少なくともその中のどの成分がどれくらい含まれていれば、海の魚は生きられるのか?
山本先生は、海水を参考にしないで、ゼロベースから積み上げる方法や消去法などいろいろ試みたそうです。
そして、「好適環境水」を見つけ、2006年12月に4つの特許を出願されました。
海水でも淡水でもない、第3の水の誕生です。
好適環境水はナトリウム、カリウム、カルシウムのわずかな濃度の電解質を淡水に加えることで生み出され、これを利用すれば、海水の無いところでも、真水を使って海水魚を育てることができるそうです。
養殖の実験
山本先生は、次に好適環境水を使って養殖の実験に移りました。
第1ステップは500~5,000リットルの水槽で予備実験を行いました。
飼育したのはトラフグ、ヒラメ、マダイ、シマアジ、クエです。
そして、養殖ができそうだということが分かったそうです。
家庭の水槽でクマノミと金魚が一緒に泳ぎ、内陸部で養殖されたマグロが口に入る日も遠くないかもしれませんね。
というか、早くその日が来てほしいです!!!><。。
2010年3月に完成した「生命動物教育センター」は、床面積は約1,200平方メートル。
一番大きな水槽はクロマグロ蓄養槽(140トン)で、海水を使わず海水魚を養殖する閉鎖循環式としては全国最大級の水槽との事です。
◎you tubeで岡山理科大学の山本 俊政先生准教授の動画を見つけましたので貼っておきますネ!^^
↓
ウナギとトラフグの2つに絞る
上記のセンターでの実験が第3ステップになり次へ進みます。
2012年から魚種をトラフグとウナギに絞り込みし、2012年7月28日、このセンターの好適環境水で養殖したトラフグ52尾を岡山市中央卸売市場に初出荷したそうです。
2013年は2年目で、ウナギの出荷は2013年からで、シラスウナギ1キロから成ウナギ約800キロの生産の見通しが立ち、出荷が終わりました。
この2つに絞った理由は、生産効率がいいことと、高く売れることだったそうです。
このセンターでは、18カ月水の入れ換えをしていなかったそうです。
というのは、好適環境水のpHは7でアンモニアがほとんど発生しないためだそうです。
ろ過も簡単で、多くの魚を入れられるのも好適環境水の特徴との事です。
2003年度トラフグ生産試験における生産密度は1立方メートルに45キロを達成できたそうです^^
同じ容量の水に、水族館は5キロ、養殖でも多くて10キロ程度なのに、です@0@;
さらには無投薬の魚が生産されたことになります。
水産白書に盛り込まれた陸上養殖
かつてわが国における水産業は、国を支える基幹産業として長きにわたり君臨してきました。
現在、乱獲による資源の枯渇、漁業規制、漁業就労者の高齢化により危機的な状況にあります。
このような状況の中で、水産庁は2013年7月1日に「水産白書」を公開。
その中ではじめて陸上養殖(閉鎖循環式魚類養殖)への取り組みが盛り込まれたんだそうです。
これらの背景には高生産性が期待できることや、生産場所に限定されず震災に強い魚工場の利点が注目されたものと考えられます。
淡水で海水魚が養殖できるメリットとデメリットは?
では、淡水で海水魚を養殖できるメリット・デメリットはどんなものがあるのか、まとめてみました^^♪
まずは、メリットから。
-メリット-
- 好適環境水で育った魚は臭みが無く、甘みがあり、脂の乗りも良いと大評判!
- 海水がない場所でも、海の魚を育てることができる。
海のない内陸県にとっては、鮮度が高い海水魚をいつでも食べれるんですね。 - 魚の発育が早い!
多くの海水魚は、大量の海水を飲む事で水分を補い、過剰な塩分を排出。
このとき、魚はエネルギーを消費してしまうんだそうです。
一方、好適環境水は魚の体内塩分濃度とほぼ同じなので、浸透圧調整がほとんど必要なく、その分、成長が早くなるというわけなんだそうです。 - 病気にかかりにくい!
白点病(※)の例でみますと、この白点病(繊毛虫)の体液が海水に近いので、(好適環境水のように塩分が)極薄の水の中にいくと、病気自体が浸透圧の差によって破裂する。
従って魚の病気が治った、という…。
※繊毛虫(せんもうちゅう)が寄生する事によって発病する。病気が進行すると死に至ることも。
次に、デメリットです。
-デメリット-
- 水温を一定に保つために電力がかかる。
(これについては、ゴミ焼却場や温泉を熱源とすれば大幅な省エネルギー化がはかられると考えられています)
こうして見ると、メリットのほうが多いことがわかります^^
ぜひ、山奥で養殖が盛んになってほしいですね。
★amazonで山本先生の本が購入できます^^
↓
まとめ
ネットで調べてみると、私の住んでいる県では魚がかなりおいしくない!と書かれている意見が多くて、ちょっと悲しかったです^^;
私自身、もっと身近に新鮮な海水魚の刺身を食べたいですし、放射能汚染を出来るだけ抑えた海水魚を食したいです。
海で捕れた魚は、どうしても回遊魚のため、少なからず放射能を含んでいる、という情報もあったりします。
漁師さんは、山奥で養殖のほうへ転換してもらって、他国と海の魚の取り合いにならないようにしてもいいのではないでしょうか。
養殖のメリットに、「臭みが無く、甘みがあり、脂の乗りも良い」とありますし、いいかもしれませんよ^^
そして、どうか私の住んでいる県に海のお魚を!