デンマークの教育制度に引き続き、スウェーデンの教育制度も詳しく調べてみたいと思います^^
他の国の教育制度に興味のある方は下記をご覧ください。
◎フィンランドの教育制度の記事はこちら→https://ukihana47.com/archives/17451
◎オランダの教育制度の記事はこちら→https://ukihana47.com/archives/17470
◎アイスランドの教育制度の記事はこちら→https://ukihana47.com/archives/17466
◎デンマークの教育制度の記事はこちら→https://ukihana47.com/archives/17459
◎ノルウェーの教育制度の記事はこちら→https://ukihana47.com/archives/17456
◎スイスの教育制度の記事はこちら→https://ukihana47.com/archives/17468
目次
まず、スウェーデンの位置がわからない、という人の為に、地図をば!
↓
北欧の3国の真ん中の国なんです^^
スウェーデンは、スウェディッシュ・デスメタル(In Flamesという有名バンドがある・興味のある方はこちらの記事をご覧ください→https://ukihana47.com/archives/7430)という北欧デスメタルの中でも独自のカテゴリーがある。
という、私のイメージは、「デスメタルの国」です^^;
あとは、「フリーセックス」の国として有名ですね。
スウェーデンでは、子供の頃から、科学的な性教育を行って、「性は自己責任の問題」という考え方を植えつけ、お互いの事を本当に愛し合っていれば、肉体関係を持つのも自由、という意味なんだそうです。
こういうのも、いいですね。
何も考えずに「子供ができちゃった…」とかなるよりはよっぽどいいと思います。
では、そんなスウェーデンの教育制度はどんなのか見ていきましょう^^
スウェーデンでは、自治体への地方分権が大変進んでいるそうです。
地方自治体は、所得税(市民税)の課税権を持っていて、所得税は、全国平均30%だそうです。
ですから、スウェーデンの自治体は財政的に豊かだと思われます。
そして、市民の生活に最も近い
等を管轄しています。
スウェーデンでは、学校の地方分権も行われたんだそうです。
戦後、貧富の差による学歴差をなくすために、かなり中央集権的な教育が行われてきましたが、80年代にその弊害がでてきたため、教師たちがもっと教育現場、または地方に合った教育方法を選択できるよう、地方分権をしてほしいと政府に要求していったのだそうです。
地方分権されると、それまで教育庁が詳細なカリキュラムを作成していたものが、目標の設定のみとなり、その目標をどのように達成するか(必須科目の学習時間数など基本的な決まりはありますが)、どの科目を何時間、何年生から始めるかなどの詳細は、地方自治体の教育委員会と学校の校長や教員が協議で決めることができるようになったそうです。
これは画期的なことで、この改革のより、学校が地方文化の特徴を出したり、英語教育やダンスや音楽、野外教育などの特徴を持たせることができるようになったのだそうです。
以前は公立小学校のみだったスウェーデンですが、かなり多様性のある学校教育ができるようになったのだとか。
また、もう一つの大きな変化は、学校の校長が、学校の経営者となり経営の経済性も追求されるようになったこと。
また、近年、大きく変わったことは、高校の運営に企業がかなり進出してきていることなんだそうです。
中には、企業利益を優先して学校の質に問題が出る学校も出てきて社会的に批判されているようです。
日本で、今、保育園と幼稚園の合併が議論されています。
スウェーデンでも、1970年代から働く女性が増え、主婦が少なくなり、ほとんどの子どもが1歳から保育園に入る時代となったため、1996年に、社会福祉省管轄の保育園が就学前学校(プレスクール)と名称が変わり、文部省の管轄に移行しだそうです。
なぜ文部省の管轄になったかというと、
人間は1歳から生涯に渡って学ぶ
という考え方が基盤にあるからだそうです。
そして、保育園を文部省の管轄にすることにより、親の厚生のための保育から、それぞれの子どもの発達と学習を重要視した活動へと位置づけられるからです。
子どもや若者の教育活動は生涯学習プロセスの一部であり、全体として文部省が把握するというシステムにしたわけです。
それから、もう一つ変わりました。
以前、就学年齢は7歳だったのですが、1996年に6歳児を対象とした就学前学校クラスという、新しい学校形態が導入されました。
これは義務教育ではないので親が選択することができますが、ほとんどの親が、小学校一年生にあがる前の1年間、この就学前学校クラスに子供を入れています。
それゆえ、スウェーデンでは義務教育が9年から10年になったとも考えられます。
スウェーデンの基礎学校の学習テンポは、日本に比べるとかなりゆっくりしています。
詰め込み教育より、子供の学ぶプロセスを大切にする教育方法を取っているから、とも言えます。
新学期(秋学期)は、8月中旬から12月のクリスマス休暇までで、1月から6月上旬までは春学期という2学期制です。
夏休みは6月上旬から8月中旬までなので、約10週間あります。
冬は、2月にスポーツ休暇が1週間あります。
その他、イースター休暇が4月に1週間、11月に秋休暇が1週間、クリスマス休暇が2週間あります。
それゆえ、年間の登校日数は178日と少なく、日本の210日より約1ヵ月短いそうです。
さらに、夏休みは学期が変わるので宿題はありません。
知識を詰め込む学習より、一人一人の子どもがどのように学ぶのかを見て、そのプロセスを大切にする教育方法を長年導入してきたんだそうです。
それゆえ、2012年からは小学校6年生から成績表をもらうことになりましたが、長年、中学校2年生まで成績表はなかったそうです@0@;
日本では考えられませんね^^;
スウェーデンでは、先生が教壇に立って皆が一斉に同じことをするという学習の形より、グループで勉強したり、個人で自習をするという学習方法が多く見られるとの事。
こういう所は、協調性などが育ちそうですね^^
スウェーデンの学校教育の目標と価値観は、
「人は皆、同等の価値があり、平等であること。そして、お互いに連帯感を持つことが大切であること。これらの価値観は、授業にも学校の組織の中にも浸透していなければならない。」
これは、民主主義の哲学となる価値観です。
スウェーデンの学校で先生が子どもに接する時に常に脳裏にあり、言葉だけではなく行動にも現わさなければならないと言われている価値観なのだそうです。
スウェーデンは、民主主義は完璧ではないが、それ以外にできるだけ多くの国民が幸せになる社会を構築する土台となる主義はないと考え、そのために、民主主義社会の一市民として自分の言動に責任がとれる国民を育てるのが学校教育の目標である、と考えているのです。
それゆえ、子どもが自分で考え、自分の意見が言える人になるよう育てることを目指しているという事です。
子どもが、先生やテレビや大人の言うことを、そのまま鵜呑みにするのではなく、批判的に考えられるようにすることが先生の役目のようです。
確かに、自分の頭で物事を考えるのは大事ですよね^^
ただ、それを受け入れる社会にしていくことも大事で、個性を異端視するような日本の社会ではなかなか個性は育ちにくい気がしました。
スウェーデンの基礎学校も高校も大学も授業料は無料との事です。
ただし、大学の場合、教科書は有料だそうです。
また、18歳で成人をすると、親には扶養義務がなくなり、親宅から大学に通えない場合、生活費は子どもが自分で支払うことになるんだとか。
大学の下宿代等を仕送りするのは、日本独自のシステムというワケですね^^;
大学教育は子どもが自分で自分に投資をするというがスウェーデンの常識のようです。
それゆえ、まだ、将来、何になりたいか分からない高校生は、大学に行かず、働いたり、海外旅行をしたりするんだそうです。
なので、高卒での大学進学率は日本よりずっと低いとの事。
その代わり、将来、今の職業で自立をするのが難しくなったとか、人生の途中で、自分はどうしてもこの仕事に就きたいと思うと、やり直しが比較的容易にできるシステムになっているのだそうです。
それは、金銭面での国の援助が大きいからのようです。
1歳から生涯、大きな学費の負担がなく学ぶことができるのが、スウェーデンの教育の良いところのようです。
税金が高くて貯金はできないが、子どもの学費のために貯金をする必要はない。
また、歳を取ってからでも、大学で勉強できると考えると、スウェーデンの税金の高さはうなずけるのかもしれません。
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なんだかスウェーデンの教育制度も良いですね!^^
まぁ、たぶん社会的に問題とかは抱えているとは思いますが(日照時間の少ない国は自殺者が多いとかあるそうです)、少なくとも教育制度面では、よくできたシステムだと私は思います。
税が30%と高くても、それを上手く国が運用してくれるのであれば、国民が納得するでしょうね。
日本では、無理だと思われますが…。
でも…。
これからの子供が自分の個性を十分に発揮できすような良い教育システムになることを祈ってます。